



長野テクトロン株式会社様はキーボードやメンブレンスイッチなどの入力装置の専門メーカーとして、社内一貫体制のものづくりと品質管理体制を武器に、お客様のニーズに対応した製品を提供しています。
作業現場では、業務キーボードの誤植や色調不良などの検査を目視で実施されています。この検査にAI外観検査システム「Observe AI」をご導入いただきました。

- 人為的ミスの発生を削減したい
- 増産に対応するため、高精度かつ効率の良い
検査を行いたい - 検査員の作業負担を軽減させたい


- 良品学習AIとNG箇所学習AIの組み合わせにより、
複雑な検査要件に対応AIを導入 - プログラミング未経験の担当者でもノーコードで
AIモデルを作成 - AI ×独自画像処理技術により、高精度検査を実現

- 検査員の作業負担の軽減、人為的ミス防止に伴う品質向上
- 運用を通した追加学習による検査精度向上
- 品質安定により企業信頼度向上

インタビュー
AI外観検査システム「Observe AI」の導入について、長野テクトロン株式会社の荒井様、水野様にお話を伺いました。


検査員は基本1名で、検査用フィルムとキーボードを照らし合わせて目視検査を行っていました。検査項目は、キーボード誤植有無、色調検査、異物付着の有無など多岐に渡ります。多品種製造で検査内容が製品によって異なるため、不良箇所の見逃しなどの人為的ミスの発生が課題となっていました。
キー数が多いキーボードの大量注文に対応するため、効率的かつ高精度な検査を行う必要がありました。Observe AIは判定精度が高く、キーボードの透明なカバーの有無も判定できるなど、他社の外観検査システムでは検知できなかった検査項目にも対応できたことが決め手となりました。

透明なカバーの有無も判定可能
アセスメントでは、実際に検査する対象製品を電算に提出し、2週間ほどで検査可能範囲や実現性を回答いただきました。実証実験では、電算からの情報を参考に治具を準備し、検査ブースを組み立てた上で良品画像を学習させました。
AIやプログラムに詳しくない担当者でも、電算のサポートを受けながらAI学習モデルの作成を行うことができました。導入決定からシステム稼働まで短い期間でしたが、スケジュール通り運用開始することができました。

検査ブース
運用しながらAIに追加学習させることで、検査精度を向上させることができました。
AI画像の良品画像だけでは判別しきれない細部の検査に関しては、電算から検査項目に特化したルールベースの画像処理検査を組み合わせる方法の提案を受けたことで、検査精度がさらに向上しました。また、良品であるのに不良品判定されたデータを、改めて良品として学習させることにより、不良品の過剰検出を削減することができました。

検査対象のキーボードを撮影し、システムが判定
Observe AI導入により安定した品質が担保されることで、受注先のお客様の安心感にも繋がっていると感じています。今回の導入で培ったノウハウを生かして、検査ブース増設による並行検査も視野に入れ、他製品の検査にも活用を拡大したいと考えています。
記載内容は2023年4月現在のものです。本文書の記載内容、写真、図表等の無断転載を禁じます